ルーヴル美術館が、隣接するテュイルリー庭園の中央路にニレの並木を植樹するため、クラウドファンディングで寄付を募っています。
テュルリー庭園はかつての王宮で、16世紀半ば、カトリーヌ・ド・メディシス(メディチ)が建立を命じ、1世紀後に完成しました。宮廷がヴェルサイユに移された後、革命時には会議場として機能し、その後は元首の公邸として使用されていましたが、1871年のパリ・コミューンで消失。1883年に完全に撤去されました。現在のルーブル美術館のリシュリュー翼とドノン翼の西端をつなぐ形で存在していました。
18世紀に遡ると、1763年4月の火災で消失したオペラ座は、その後テュイルリー宮のGalerie des Machines(機械ギャラリー、ルイ14世紀が劇場に改修)に居を構え、Salle des Machines(機械ホール)またはThéâtre des Tuileries(テュイルリー劇場)と呼ばれてオペラが上演されました。1770年から1782年まではコメディ・フランセーズがここを本拠とし、1775年にはボーマルシェの戯曲『セヴィリャの理髪師』が初演されています。
現在も残るテュイルリー庭園は、ルイ14世の庭師ル・ノートルの設計で1664年から整備されました。現在でも都心の憩いの場所として多くの人が訪れます。
この庭園の中央道 Grand allée の両側にはかつてニラ並木があり、パリを東西に貫く大きな街路となっていました。今回、このニラ並木を再現しようという計画が実現に向けて動き出しました。
実現には、数年前にルーヴル美術館が開設したTous mécènes !(みんなメセナ)というクラウドファンディングシステムを利用して、一般から広く寄付を募ります。
Tous mécènes ! キャンペーンは美術品を購入する目的で利用され、これまでに、クラナッハの『三美神』、フランソワ1世の『時祷書』、『テッシェンのテーブル』などの購入を可能にしてきました。今回のように「環境遺産」の再現のために使用されるのは初めてのことです。
寄付期間は2021年1月15日まで。12月1日の時点ですでに目標金額100万ユーロの76%が達成されています。
参加するには、このページの中頃にあるPARTICIPEZ と書かれた緑色のボタンをクリックして現れたページの一番下(ヘッダーの上)、JE FAIS UN DONというやはり緑色のボタンをクリック。寄付ページに飛ぶので、左上の1.の枠内で、個人の場合は上方のJe suis un particulier を有効化(企業の場合はJe suis une entreprise)し、金額を選ぶか、その下の枠に自由な金額を設定。下方のチェックボックスは、寄付者リストに名前を掲載して欲しければ上、他の人の名前をリストに掲載して欲しければ真ん中、寄付証書を発行して欲しければ下をチェック。
左下の2.の枠には名前・住所等を記載。(*は必須)左上からメール*、国*、M(男性)またはMme(女性)*、名前*、苗字*、住所補足事項、住所*、通称住所、郵便番号*、都市名*
3.の枠は支払い方法(カード)。カードの種類を選択して、カード番号、使用期限(月、年)、クリプト番号を記入。
全て正しく記入し終わったら、上のFINALISER MON DON PAR CARTE BANCAIREボタンをクリックして終了。